
外国人が美容師として働くには
まずは大前提として、日本で美容師として働くためには日本で指定された美容師の養成施設を卒業し、美容師国家試験に合格して美容師免許を取得する必要があります。
これには日本人・外国人の区別はありません。
違いが出てくるのは美容師免許取得後の話で、実は外国人の場合、美容師として働くことができる在留資格は用意されておらず、例えば【日本人の配偶者等】【永住者】などの就労制限のない身分系ビザを持っていないと、せっかくの美容師免許も宝の持ち腐れだったわけです。
そこで今回のテーマである【国家戦略特別区域外国人美容師育成事業】という特定活動が特例措置として創設されました。
国家戦略特別区域外国人美容師育成事業の概要
目的
内閣府のHPの説明を引用すると、「日本の美容製品の輸出促進や、インバウンド需要に対応するため、日本の美容師養成施設を卒業して美容師免許を取得した外国人留学生に対し、一定の要件の下、美容師としての就労を目的とする在留を認め、日本式の美容に関する技術や文化を世界へ発信する担い手を育成する」ことを目的とするとされています。
あくまで育成を主眼としているので、最大で5年間しか就労することができません。5年間あれば育成期間としては十分だろう、というロジックです。

育成機関
育成することが目的なので、外国人美容師を受け入れる美容室(理容室は含みません)のことをこう呼んでいます。お役所言葉なのでしっくりこないところには目をつむって先に進みましょう。
「育成計画」を策定して地方公共団体から認定を受けなければなりません。
育成を目的としていて、決して人手不足解消の為に設けられた制度ではないので、1つの育成機関で育成できるのは3人までです。
管理実施機関
外国人美容師と育成機関の間に入り、「適正に育成が行われているか」を監視する役目を担うのが「管理実施機関」です。
営利を目的としない日本の法人でなければならず、地方自治体から認可を受けなければなりません。
国家戦略特区
次々とカチコチの硬い用語がでてきますが、「ビジネスのしやすい環境の構築を目的として、大規模な規制緩和といった、経済的にメリットがある特定の区域」のことです。
東京圏や関西圏だけでなく、全国各地の地方にも国家戦略特区に指定された区域はありますが、国家戦略特別区域外国人美容師育成事業の特定活動ビザで就労可能なのは、この「国家戦略特区」内にある「育成機関」で「管理実施機関」が備わっていなければならず、この3条件を満たすのは現在(2025年)のところ東京都のみです。
華やかなイメージの美容業界ですが、イメージとは裏腹に外国人美容師にとっては規制だらけで窮屈そうですね。東京から全国へ拡がっていくことが期待されますがいかがでしょうか?
外国人美容師の要件
国家戦略特別区域外国人美容師育成事業の特定活動で就労するためには以下の要件を満たさなければなりません
日本で美容の知識・技術を学び,高めようとしている。帰国後は日本式美容に関する技術・文化を世界に発信する意思がある
日本の法律で指定された美容師養成施設(専門学校)を卒業。かつ成績優秀で,素行が善良である
日本語能力(N2以上)がある
日本での美容師の活動をする時点で満18歳以上である
