私の個人事務所「行政書士横浜ビザセンター」は横浜市中区石川町にありまして、
横浜中華街までは徒歩5分のロケーションです。
横浜中華街には現在約200店舗以上の中華店があり、多数の中国人料理人が腕を振るっています。

また、以前は東京都江戸川区西葛西で生活していましたが、こちらはインド人の一大コミュニティが出来上がっていて、今も数多くのインド料理店で賑わっています。
その他、新宿の新大久保界隈には韓国料理店が犇めき合い、コリアンタウンを形成していますね。
このような例は日本中あちこちで見られることでしょう。
このような専門店にはそれぞれの外国料理に練達したシェフ・料理人・コックが働いていますが、彼ら、彼女らが持っている在留資格、それが【技能ビザ】です。
【技能ビザ】は「産業上の特殊な分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する活動」に対して付与される在留資格ですので、熟練した技能=専門性が要求されます。この点、飲食チェーン店などは要注意です。その飲食チェーンの調理オペレーションに果たして熟練した技能=専門性が必要なのか?という視点で審査されるからです。
この場合は【技能ビザ】ではなく、【特定技能ビザ】の外食業分野での就業も視野に入れて検討するべきです。
熟練した技能=専門性を求められる職種は多岐にわたり、特段食の世界に限った資格ではないのですが、まずは第一回目として中華料理店を舞台に解説していきます。
料理人が技能ビザを取る場合のおすすめ方法

例えばあなたが中華料理店を新規開店する場合に「料理の鉄人」クラスの名料理人Ⅹさんを中国から呼び寄せるとします。
この場合、Ⅹさんが【技能ビザ】を得るためには中華料理の実務経験が10年以上あることを証明しなければなりません。
しかし、実はこの証明は容易でなく、とてもハードルが高い作業なのです。
なぜならば、レターヘッド付の在職証明書を交付できないレストラン等では実務経験を認められにくいのが現状だからです。
【技能ビザ】の申請には実務経験の詐称が大変多く、そのぶん入管も厳しくチェックします。
在職証明書の信憑性を疑った場合、現地へ電話確認し裏をとったりしています。
たとえⅩさんが「料理の鉄人」クラスの名人であっても、【技能ビザ】の在留資格を取得できなければ日本でその腕前を披露することはできません。
宝の持ち腐れにならないよう、なんとか証明しなければなりませんが、経験上お勧めなのはレターヘッド付在職証明書+在職していた店舗の外観や客席の写真、申請者が厨房内で勤務している写真などを提出する方法です。
複数の店舗で実務経験があるならば、その全ての店舗のものを揃えるのがベターです。転籍が多い方はなかなか大変な作業ですが、出来る限りかき集めましょう!
料理人は転職できるのか?
結論から申し上げると、同じ業種であれば可能です。
例えば、中華料理の料理人が別の中華料理店へ転職するのはOKですが、フレンチレストランへ転職することはNGです。【技能】ビザでは熟練した技能=専門性が求められるので、専門外の料理店では適合性なしと判断されるからです。
同業種に転職する場合は14日以内に入管へ「契約機関に関する届け出」を行うことを忘れずに!この届出をおこたると、次回更新時に大きなマイナス評価となってしまいます。うっかりして14日を経過してしまった場合でも、受理してもらえる可能性もありますのでなるべく早く届出を行いましょう!
また、転職の際には入管から「就労資格証明書」を取っておくと、次回更新時に有利に働きますのでお勧めです。
「産業上の特殊な分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する活動」にあたるかどうかについて面白い判例がありますのでご紹介します。
東京地裁平成23年2月18日判決では
味噌ラーメン・ちゃんぽん・皿うどん中国人が考案したものではあるが、その後高度に日本化された為中華料理に該当しない
チャーハン・シュウマイ中華料理に該当する
としています。判旨に沿うと、ちゃんぽん専門店では【技能ビザ】取得はNGとなります。

コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 技能ビザ_その1で「実務経験10年間」について書きましたが、皿洗いなどの見習い期間・アシスタント期間は実務経験期間に含まれません。また、【技能ビザ】申請者が25歳未満の場合、10年間遡ると10代前半となり「熟練した技能者」とはみなされず、不許可になる可能性が高いです。実務経験10年間の縛りは各国の専門料理店にも原則適用されますが、タイ料理だけは例外で5年間に短縮されます。ただし、タイ労働省が実施する調理師国家資格保有者に限られます。実務経験を短縮する代わりにタイ料理人としての腕前が試されるワケです。 […]